その他 心と身体の健康治療を申し込む時の心得。[2025/04/23]
歯医者20年目になりました。年齢、バレますね。ハプラス歯科とちくわ歯科、6院をやってます歯科医の木村と申します。
先日父が心臓の手術した時の事はこちらに書いたのですが、無事に経過は良く、父は退院し、そして今度は本当にやりたかった膝の手術申し込むから説明ムンテラ同席してくれとのことで、
今日は貴重なちくわ歯科の診察の日だったのですが、そこを抜けて、お昼休みにお茶の水の東京科学大へ。15年前に父は脊柱管狭窄を背中開くオペ頼んだ整形外科。待つだろうなと思い余計に1.5時間時間確保。
そして待つ。
待つ。

待つ。1時間経過。まだ呼ばれない。13時に説明予約から、多分説明長いから診察の患者さんにを先にされてるのでしょう。流石に午後の診療間に合わなくなりそうで不安になる。
待つ。主治医になる先生をネットで検索かけたりする。経歴なんかを読む。割と上の方にいる先生。
待つ。流石に父が私を待たせていることにイラつきはじめ、隆、間に合わなそうなら行きなと。うんまだもう少し居られるから。雰囲気だけでも先生見ておきたいし。
待つ。さすがに遅刻の時間になる。麻酔だけを大河原先生にお願いする。インプラント手術は1時間とりますが、インプラント埋め込み時間は15分くらいですので、申し訳ないがお待ちいただきつつにする。
ギリの時間になり、父さん、お願いするつもりなの?と。前の関節の専門医のとこも結構良さそうだったんでしょ?
うんここでお願いするつもり、
「前のところは患者さんすごくいたし有名だったみたいだけれど、心臓の問題がわかった時にあっさりうちでは無理ですと、しかも電話一本でだったから多分ないかな。」
それもわかる。流行ってる病院ほど忙しいし、リスク取れないから上位の病院でやって下さいとなる。適応でリスクない患者さんだけいつも通りの流れで行うのが正しい。
「科学大は心臓でお世話になって、だからお願いしたい。基本は今日サインするつもり、早くしたい。」
待つこと2時間。まだ呼ばれない。病院でこんだけ待たされるのも最近は滅多にない、久々の患者の気持ち。これだけ待たされた不安。
もう無理だなとなり、結局先生には会えず、行くことに。説明よく聞いておいてね、電話するから。と言って50メートルくらい歩いてからなんか不安になり引き返し、
「やっぱり今日はサインはしないで、絶対に。どれだけ信頼できても。僕のほうが後悔したくない。きちんと同意書しっかり読んで、それで署名したい。でないとここまで待った意味もない。僕の患者さんにもスタッフにも申し訳ない。」「わかった。」
そしてダッシュで中板橋へ、眠くなるからお昼ご飯なし。
絶対に急がずコミュとってから、1本埋入。堅実に。
そちらの先生は思うに、2パターンが考えられる。一つは、能力ないか、トラブル多いかで、時間をコントロールできない。そんだけ待たせてるのもコントロールできない人。もう一つは、白い巨塔の里見先生型、つい後の患者を待たせてでも、来てる目の前の診察の患者さんの手は抜けずしっかり診つつ、周りは困るタイプ。
診療室に入ったり出たりする患者さんと、たまに聞こえる声、たぶん後者。父と夜に電話で話した感じも多分後者。なのでこの後書類を見て署名するのかなと。
そんな1日でしたが、やはり患者の家族に再びなって思うのは、心配だし、そして患者さんたちはこれだけ医療機関あれど、症状重いほど、選べる医療機関の選択肢は少ないということ。うちではできませんと言わねばならない時もあるけれど、診れる人はしっかり治してあげたいなと。
そして患者さま方にお伝えしたいのは、やはり今日私がとった行動のように、少しでも不安あれば焦ったり我慢したり妥協した状態では前に進まないで下さいということです。うちのクリニックでも、よそ様でもそうです。後悔してからだと、残念すぎますから。その場で返事したり決めないでもいいのです。世界最高峰の病院の医師でも予定通りいかず2時間の時間の誤差なんかがあるわけですから、医療は予定通りにはいかないものだという事ですから、予定外に死んだり、医療事故に遭ったとしても、思っていた結果と違った時にもこの先生にあの時信じて任せたのだから仕方ないと思えるよう心の準備をする。
一晩でもいいから持ち帰って、寝かせての決定がいいと思います。それが良い予後を得たその後のより深い信頼と感謝にもつながると思います。
木村