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鎮静法鎮静下での歯科治療の実際。[2022/01/19]

1日1例から2例ほど鎮静法を行なっているハプラス歯科の木村です。私は麻酔専門医なのかと錯覚するくらいの頻度ですよね。鎮静法を受けようと思っておられる患者さんの立場で考えてみると、施術料は高いですよね。うちもなんとか今の値段でやってこれましたが、それでもこんど値上げします。他の先生のところはもっと麻酔費用高くなっているはずです。それもそのはず。やはり行う処置のインパクトと、患者さんの不安からくる術者のストレスが、相当のものだからだと思います。間違うと危ない薬も使いますので、麻酔の先生たちの勉強量も相当必要だと考えると、大体今の日本の値段になるのだと思います。

患者さんでそもそも歯科が怖くて、不安で、無痛治療、とか、鎮静、歯科とかで調べる方は、大体歯医者を疑ってかかってきます、当然ですよね。過去の嫌な経験で歯科恐怖になっているわけですから。大丈夫だと思っていても、実際は麻酔効かないんじゃないか、寝れないんじゃないか、痛いんじゃないか、という疑いで持ってかかってきます。するとどうなるか。鎮静は至適鎮静深度に達しているものの、「先生、まだ寝れないんですか?まだ鎮静って始まらないんですか?何も感じないんですけど!」みたいなことを治療中に口走ります。もう効いてるんですけれどもう効いてますよ、とは言えず、もう少しですかね〜とか少し深くしましょうかね〜とか話して処置はそっと進めていくわけですが、それでも寝たり起きたりの時の起きる時に色々口走られまして、隣の診療室の患者さんにも丸聞こえで、そうかと思えば大いびきで寝て最後終わる、というのがよくあるパターン。そういう方は終わったあとはもう終わってたんですか?私何か言ってませんでしたか?全然痛くなかったです、ありがとうございました、先生に宜しくお伝えください、みたいな感じになります。よかったですねと顔で笑いつつ、そうだよなちゃんと効いてたよな、ああクレームならなくて良かったと安堵し、術中ストレスを感じていた自分に気付きます。やってるこちらもたいへんです。

そんなこと年に200回もやると流石に疲れてもきますし、クレームも出るかもなという嫌な予感も感じますので、そろそろお値上げしてもいいかなと思い激安はやめる事にしました。そもそも虫歯や型取り歯石除去、つまりエアや振動を与える処置は鎮静には不向きで、SRPやインプラントOPEなど水や刺激少なめの処置が最大適応ですので、クリーニングくらいは普通にやれるようになってから歯医者での治療はするのがいいと思います。ちょっと患者さんを慮って頑張りすぎてた反省もあり、それでも鎮静でなるだけ処置したい患者さまを大切に見ていこうと思います。

ちなみに当院に鎮静希望でいらっしゃられる患者さまはほとんどが他で一回鎮静や笑気をやっても全然ダメでそれで切り替えていらっしゃられる方ですので、ご検討なされている患者さまは、その医院の症例や頻度を効いて、実際ちゃんと怖くないのか確かめてからお金も都度都度で払うことをお勧めします。鎮静は払ったお金は返ってこない事がほとんどなので、お金を無駄にしないようにくれぐれもお気をつけ下さい。

今日も2例鎮静があり、よく眠れそうです。その患者さまたちも今頃ぐっすりだと思います。鎮静は2月1日のカウンセリングの方から1回5万円となります。ご理解いただけますと幸いです。

ハプラス歯科 木村

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