外科手術を必要とすることや、自費診療のため費用が高額となることなどから
インプラント治療をためらう人は少なくありません。
日本口腔インプラント学会が
インプラント治療を検討する1159人に行った
一番の不安要素を聞いた調査※1では
「後遺症」、「何年もつか」、「治療費」を挙げた人が全体の7割以上でした。

このような不安を抱えつつも
実際にインプラント治療を受けた場合の満足度は高いようです。
九州インプラント研究会が2005年に行った調査※2によれば
インプラント治療後一年以上が経過した患者さん1520人のうち
54％が「大変満足」、44％が「満足」と答えたそうです。

「よく噛めるようになった」（61%）
「入れ歯を使わずにすむ」（20％）
「見た目がいい」（13%）
などが理由として挙げられています。

一方、治療に対し2%の人が「不満」と答えており
理由として

「思っていたより噛めない」（24%）
「歯茎が腫れるなどいつもトラブルがある」（23%）
などが挙げられています。

これらは、手術前に医師とコミュニケーションをしっかり取り
手術後も定期メンテナンスを続けていくことで避けられる問題です。
きちんと話を聞いてくれるのか、メリットだけでなくデメリットも伝えてくれるか。
定期メンテナンスに通える立地なのかなど、医院選びも重要です。

※１　湯川健, 立川敬子, 宗像源博, 塩田真, 春日井昇平（2014）. インプラント治療
に対する意識調査
※2竹下文隆, 森永太, 松井孝道, 阿部成善, 添島義和（2006）. インプラント治療に
対する患者の意識調査. 日本口腔インプラント学会誌. Vol.19, No.4, p.478-484